刻む大きさ


基本は、縫合部より小さく。

食道閉鎖の子が食事をするときは縫合部に食べ物が詰まるのを防ぐために、それを刻む必要がありますが、その大きさは縫合部より小さくするのがなによりの基本です。刻むときは「キッチンばさみ」が便利です。

野菜炒めをキッチンバサミでカット

縫合部が広がってきた、

噛む力が出てきたら、少し大きく。

刻むサイズを大きくするタイミングは、縫合部が広がってきたときと噛む力が出てきたときです。縫合部が広がってきたら、その範囲に収まる大きさで大きくします。噛む力が出てきたということは口のなかで”刻める”ということなので、食事の様子を注視する必要はありますが、縫合部よりやや大きめでも大丈夫です。しかし、無理は禁物です。あまり噛めていないのに早くそうなって欲しいがために親自身が自分に言い聞かせるようにして「噛めている」と判断するのは危険です。客観的に見て噛めていると判断できたときに、始めてみましょう。

いちごの角切り2ミリ程度

 

噛む練習にもなる、スティック状。

もしまだ噛む力が弱いと感じるときは、食べ物を細長くスティック状にしてみるのもひとつの手です。食材や食べ物を選ぶ必要はありますが、スティック状であれば食べ物を縫合部より小さいサイズにできるため詰まるリスクを減らせ、しかも形状が細か過ぎないので噛む練習にもなります。縫合部がまだ狭いけれど食べ物を大きくしていく、そのステップに活用してみてはいかがでしょうか。

歯切れの良い肉(サーロイン)を細切り

りんごをスライスし細切り

離乳食を始めた頃は、

みじん切りで細かく。

また、離乳食を始めてまもない頃は噛むことはもちろん食べること自体に慣れていないので、食べ物をみじん切りにし細かい形状にするのがおすすめです。みじん切りには「チョッパー」が便利です。

 

子供の目の前で、刻む。

「大きいサイズのまま食べると詰まる」という意識を育むために、食べ物を子供の目の前で刻むのをおすすめします。刻み終わるのが待てない様子のときは、あらかじめキッチンで一定程度の量を刻んで用意しておいた上で、子供の前で刻むといいです。

 

食べ物ごとのポイント

  • ソーセージ:温めた後、キッチンばさみよりも包丁で切ると早く仕上がります。
  • 麺類:食べ始めの頃は「短め」に、慣れてきたら徐々に「長く」していくのがおすすめです。

アンパンマンソーセージの細切り

うどんをキッチンバサミで短くカット